2013年3月17日

物体的生き物が
高速で走行する列車で運ばれてゆく。
どれほど放心が極まっても、
生き物ゆえに腹は減る。
折りたたみ式の小さなテーブルの上に
お弁当を広げて、
飲みたくもないビールで飲み下している。
千切れ飛ぶ車窓の風景はパサッパサ。

仙台。
やる前はいつだって
「ちゃんとやろう。しっかりやろう。」
と思っているのだけれど、
そして、入念に準備をして臨むのだけれど、
いざ始まってしまうと、
何もかもぶち壊して、
無意味に爆発して、
全てを無価値にしてしまう。
そして、翌朝には立ち上がれないくらいのダメージ。
幾たびそれを繰り返してきたのか。
こんなこと、いくらやったって、
なんにもなりゃしないじゃないか。

俺は基本的に、
価値とか意味とか、
そういうものを疑って生きている。
価値なんかに価値なんてない。
意味なんかに意味なんてない。
そう思って生きている。

だがしかし。
無意味の意味。無価値の価値。
結局、意味と価値からは逃れられないではないか。

無意味の意味を掴み取るために、
無価値の価値を掴み取るために、
俺は闘う。
吐きそうになりながら。
そしていつの日にか、
無意味に消える。
価値など最初からない。

意味だの、価値だの、
そんなものがあろうと、なかろうと、
駆け抜けるだけの一生じゃないか。

メソメソすんな。
走れ!