こんなところで、 中途半端な逡巡を棄て切らねえでいるなんて、 まだまだ飲みが足らんのだ。修行が足らん。
杖突きながら歩き回って、 妙にひん曲がった木の枝の下で立ち止まって、 その枝を、変に素直な、喜びでも悲しみでもない、 希望でも諦めでもない、 動物みたいな、昆虫みたいな、そんな気分で、 向こうっ側に広がる石灰色の空ごと、 見上げている。
下手の考え休むに似たり。