2016年4月2日
また随分と間が空いてしまった。
色んな事を考えながら、
あっちへぶつかり、こっちへよろけ、
すべってころんで、泥にまみれて、
いつも通りに生きてきた。
路上に寝そべってオマワリに引きずり回された挙句に
カードやら免許証やらの入った財布を落として真っ青になったり、
落としたと思ったら直ぐに心やさしき人に拾ってもらって奇跡的に返ってきて、
世の中まだまだ捨てたものではない、と、人の情けが骨身に沁みて涙ぐんだり、
膝の手術をして杖を突いて歩いたり、何故か喉の奥が血まみれになったり、
桜が満開になったり、ギターを弾きまくったり、
弾きまくる割にはまるで新しいニュアンスが掴めなかったり、
ああ、もうダメだ、おしまいだ、と思ったり、
いや、まだだ、まだまだ行くのだ、と、思い直したり。
震災を境に、何を言っていいものやら、
言葉を失う事が多くなって、今日まで回復できぬまま生きてきた。
言葉を飲み込んでしまう事が多くなった。
老いたか。
それもよし。
時間を巻き戻す事は出来ない。
過去を模倣しようとする時、本当に老いるのだと思う。
過去を背負ったまま、過去を断ち切って歩みを進める。
それ以外に歩き方を知らない。
今、この瞬間に手元にあるもの、
それだけで勝負するしかない。
ポンコツのあたま。
ポンコツのからだ。
自信とか、才能とか、能力とか、若さとか、チャンスとか、
そんなものは最早どうでもよい。
次の一歩がいつでも最初の一歩であるうちは、
まだ生きている意味や価値を見出す事が出来ると信じている。
自分の歩幅で歩く。
素手で直に掴み取る。
旅は続く。