2021年5月5日
世の人々って、どんな音楽を、どんな感覚で聴いているのだろうか。
お、俺もそれ好きー、とハナシの合う人も少なからずいるけれども、
どうも俺とは反応している部分が違うような感じだ。
刺さるとか、刺さらん、とか、
言ってることは判るのだけれど、
その「刺さる」の意味合いが違うのだろうか。
なにか決定的な齟齬がある。
エレキギターをアンプに繋ぐと、ああ、いい音がする。
しかし、俺のいい、と、多くの人々のいいが、
やっぱり全く噛み合わないので途方に暮れてしまった。
ギターを弾いてもなんだかやるせなくて、すぐに止まってしまう。
取り憑かれとるぞ。
隣の庭なんかをちょこちょこ覗くのがいかんのだ。
覗くな!故郷の無人島へ帰れ!
そう思って古本を開く。
茶色くなったページをめくる。
古い本は活字が小さい。読みづらい。
古本を読むと必ず顔がすんげえ痒くなるのなんでだろ?
ああ、かいい。なまら、かいい。
耐えかねてページを閉じて顔を洗う。
顔を洗って放心する。
窓の外では風が強く吹いている。
お前はお前じゃないか。しっかりしろ。
と、風が唸りをあげている。