2012年1月19日 逗子

 

詩は感情ではない。経験なのだ。
と、今、読んでいる本に書いてある。
一編の詩のためには多くの日々の場面が必要なのだ、と。
膨大な経験の底から最初の一行が生まれるのだ、と。

何かが閉じてしまっている。
感情なのか、感性なのか、
何かが閉じてしまって、
酸欠のような状態になっているように感じる。

だから忍法電車移動の術で海沿いの街へ。
素描の素晴らしい画家の「詩」を胃袋に詰め込んで、
駅前の立ち飲み屋でそれに火を注ぐ。

ハシゴして飛び込んだ店に貼り出されたメニューには
値段が書かれていない。
しまった!やってまったか!と、一瞬怯んだけれど、
店のご主人やおかみさんの様子と、
俺好みの客層(即ちオジイハン)を信じる事にしたのです。
勘定の時、少し緊張したけれども、結果は良好。
オッケー!酒場に関してはまだまだ鼻が利くぞ。

知らない街をフラフラと彷徨うのはイイものだ。
もっともっと多くの路地を無意味に彷徨いたい。
そして、その果てにある一編の詩に出会いたい。

旅は続く。