2012年5月14日

酒場の扉が開け放たれていて、
通りに自動車が行き交っている。
それをボンヤリと眺めながらホッピーを飲んでいると、
信号待ちなのか、目の前に軽自動車が停車する。
後部に建築資材のようなものが積んである。
と、助手席の男がこちらを見ている気配。
午後六時。宵闇に顔がぼやける。

その時、窓の下から差し出される二本の指。
ピースサインを裏返したそのサインの意味を
俺は知っている。
数回、強く空吹かしをして、
車は走り去っていった。

知らない所で、知らない人間に、与り知らぬ理由で、
憎まれている、のか?

誰だ? お前。
まあ、よい。
実はそれほど嫌な気分にもならなかった。
むしろ、なんだか、面白いような気分になりました。

すんませーん!ナカ!