東京だよ、おっかさん。 心のネジを2、3個落っことして、 フラフラになって帰ってきた。
北海道には「道路」があるばかりで「路地」がない。 だから彼等に「路地の流儀」のようなものは 存在しないのだと思う。 路地は俺に力をくれるけれど 道路は俺を擦り減らす。 また路地を彷徨い歩いて 落っことしたネジの替わりを探し回ろうと思う。
ネジやら歯車やらが抜け落ちた装置が カッタン、カッタン、と淋しい音を立てて動いている。